管理栄養士さんの気になる話
管理栄養士さんの気になる話② 高カカオチョコレートは食べても血糖はあがらない?
2月は1年で1番チョコレートをよく目にする月かもしれません。
最近スーパーでも高カカオチョコレートがたくさん並んでいます。
一般的なチョコレートのカカオ含有率は30~50%程度で、砂糖やミルクなどを配合することで甘さを出しています。一方の高カカオチョコレートは、砂糖やミルクなどの量が少ない分、主原料であるカカオ特有の味わいが強く、甘さがやや控えめな点が大きな特徴です。
高カカオチョコレートの定義は、カカオが70%以上含まれているものとなっています。
高カカオチョコレートには、カカオ由来のポリフェノールが豊富です。このポリフェノールの作用が以下のような健康維持に役立つことが期待されています。
- 抗酸化作用による老化対策
- 血圧の上昇を抑える
- お通じの改善 など
では実際どのくらい栄養量が違うのかを比較してみました。
一般的なチョコレート 1枚5gあたり 糖質2.6g 脂質1.7g (28キロカロリー)
高カカオチョコレート95% 〃 糖質0.6g 脂質2.6g (31キロカロリー)
高カカオチョコレート86% 〃 糖質1.0g 脂質2.3g (29キロカロリー)
一般的なチョコレートに比べ、高カカオチョコレートは糖質が少なく血糖は上がりにくいですが、脂質が多いため高カロリーとなっています。
厚生労働省・農林水産省「食事バランスガイド」より菓子・嗜好飲料の目安量は1日200
キロカロリー程度とされています。血糖が上がりにくいからといって食べ過ぎると、カロリー過剰・肥満につながりやすいので、1日2~3枚程度の摂取に抑えることをおすすめします(3枚で糖質1.8g/93キロカロリー)
結局は、なんでも一長一短があり、「適度に食べる」ことが大切ということですね。