管理栄養士さんの気になる話③コーヒーはカフェインレスのほうがいいの?
患者さんから「コーヒーはカフェインレスのほうがいいの?」と質問がありました。
砂糖・ミルクを入れないなら糖質はゼロですが、コーヒーに含まれるカフェインは血糖値に影響があるのでしょうか。
答えは「カフェインには血糖値を上げる作用がある」です。
カフェインには交感神経を刺激する作用があり、コーヒーを飲むと、飲んだ直後には血圧値や血糖値が上昇します。(カフェインを含むコーヒーはカフェインなしより10~15mg/dl食後血糖値が高くなるという研究結果があります)
ただ、血糖上昇が緩やかと言われている食品(GI値が低い食品)と一緒に飲むことで、カフェインによる血糖上昇を和らげることができるそうです。
しかし、コーヒーを日常的に飲み続けると、体脂肪の燃焼が促されると考えられており、
糖尿病発症のリスクを下げる効果もあることがわかっています。
コーヒーを飲む回数が「1日3~4杯の人」は「ほとんど飲まない」人に比べて2型糖尿病を発症するリスクが男性で17%、女性で38%低下するという研究結果があります。
コーヒーは空腹時にコーヒーだけで飲むより、血糖を上げにくい食事と一緒に、または食後に飲むのがよさそうですね。
食事以外の時には、カフェインレスコーヒーの方が血糖を気にせず、コーヒーを楽しめるかもしれません。
コーヒーにはストレスを緩和する効果があると言われています。香りのよいお好みのコーヒーを1日のカフェインの摂取量である4~5杯を限度にお楽しみいただきたいと思います。ブラックが苦手な方は、血糖上昇に影響が少ないパルスイートなど人工甘味料の利用がおすすめです。カフェオレ(牛乳やフレッシュを入れる)の場合は、脂質を含みますので、飲み過ぎると体重増加につながりやすいです。ミルクを入れるのは1日2~3杯程度がよいと思います。(フレッシュ3個で約50キロカロリー。1日分の脂質適正量の約1/3です。)
※※※※ 豆知識~ノンカフェイン・カフェインレス・デカフェのちがい~ ※※※※
【ノンカフェイン】・・・カフェインを全く含みません。
麦茶・ハーブティ・ルイボスティー・そば茶・はと麦茶・コーン茶・タンポポ茶・タンポポコーヒーなど
【カフェインレス】・・・微量のカフェインが残っています。もともとカフェインが含まれているコーヒー豆や茶葉からカフェインをできる限り除去して減らしたものを言います。カフェインを90%以上除去したコーヒーのみをカフェインレスコーヒーと言っています。
【デカフェ】・・・フランス語のデカフェもカフェインレスと同様に、もともと含まれているカフェインを除去した飲物をさします。
参考資料/ 糖尿病ネットワーク・ホリーズカフェHP より